消費者金融の「サービス」は誰のため?

モビットの車内広告から。

勝間和代氏の著作にあった、時間の使い方。
消費、浪費、投資なんてのがある中で、個人が借金してまで使うことってなんだろうか?
欲しい服やゲームは浪費や消費だし、
先月支払いへの充当も同じこと。

消費者金融は、実は中小零細企業向け金融機関という話は以前からあり、実際「貸してほしいときに貸さず、いらないときに貸してくれる」と揶揄されるメガバンクの代わりを消費者金融が担っていたわけですが、「グレーゾーン金利撤廃で個人に不当に高金利で貸し出す行為を取り締まり、個人を守ろう!」という大義名分に従い、そもそも借りるべきでない個人の消費や浪費を「救おう」としたあげく、零細企業から投資資金の獲得手段を奪ったというのは、ある程度有名な定説。

だから、過去に遡及して過払い金を返還せよ!という、ありえない展開になった結果として潰れかけた消費者金融各社をメガバンクが救う際に本来やるべきだったのは、名前を零細企業金融に変え、ホールセール部門の中を、大企業はメガバンク、零細企業は子会社の消費者金融、というように、セグメント別にサービスを分け、ホールセール部門で有名無実化している融資機能の復活こそが、求められていたわけです。

が、現実は、クリーンなイメージをつけて自社リテール部門の中核にすえよう、という真逆な戦略を各社が取ってるわけで、これって、本質的に何も変わっていない消費者金融にお化粧を施し、個人に対して浪費や消費目的で借金を推奨した挙句、ますます借りるべきでない個人の人生を狂わすことになるのでは?と憤慨しているわけです。

今回はずっと個人的に納得いかない消費者金融のお話でした。